パソコンQ&A その2(95年10月)

Q:貴方  D:増本

 Q:今日は、前回教えていただいたワイルドカードを使って各ファイルのコピーをし

てみましたが、大変簡単で便利なものだということがわかりました。

 D:それは良かったですね。あれはファイル管理テクニックの初歩ということになり

ます。今後もこのファイル管理のテクニックについて、ときどき触れていきますのでご

期待下さい。

 Q:よろしくお願いします。ところで、最近低価格の点字プリンタが発売されたと聞

きましたが?

 D:多分それは、株式会社リコーから発売された点字プロッター「TZ100」のこ

とだろうと思います。これは、リコーがNEDOの福祉用具実用化開発の助成を受けて

開発されたものです。愛称を「点図くん」といいます。打点方式が従来のもの(固定ヘ

ッド方式)とは違い、ボールペンプロット方式というもので、点の位置や大きさを自由

に変えられる構造になっています。

 Q:ということは、どういうことなのでしょうか。

 D:カタログや電話などで入手した情報しかありませんので詳しくは不明ですが、点

の自由なコントロールにより、いままでよりバラエティーに富んだ点図の作成が可能と

なるようです。

 Q:なるほど。

 D:そして、本機の添付のソフトを使うことにより、「花子」などといった一般のパ

ソコングラフィックソフトで描いた図形データも、点字で印刷可能のようです。

 Q:ということは地図や絵、表などといった一般データも利用できるわけで、点訳者

には大きな朗報ですね。

 D:さらに、ソフトウェア上で任意の位置に点字の貼り付けも可能のようですので、

かなり実用性のある図形が描けそうです。「点図くん」の愛称も、こんなところからつ

けたのかもしれませんね。

 Q:低価格とのことですが?

 D:本体のみが29万8千円です。専用ソフト付きは発売時点では37万8千円でし

たが、その後にファイルの見直しをしたそうで、ひょっとすると安くなるかも知れませ

ん。

 Q:国産品で30万を割ったのは初めてですね。

 D:今まではテクノエイドのBT3000が一番安かったのですが、価格面だけでい

えば約20万安くなったわけで、パーソナルニーズにも応えられるものになっています

ね。                     

 Q:大きさや重さはどうですか。

 D:寸法は幅405奥行365高さ150(いずれもmm)ですので、BT3000

より奥行が14cmほど長くなった大きさと思えばいいでしょう。重さは8kgですの

で、ほぼBT3000と同じです。

 Q:最も気になる「BASE」との関係は?

 D:開発担当者の話では、発売段階では専用のソフトがないと点訳作業ができなかっ

たそうですが、10月頃にはBASEやブレイルスター、あるいはBEなどの現存の点

訳ソフトにも対応したものを発売するとのことでした。

 Q:とにかく安いのは嬉しいことですね。

 D:ところで、もう一つ、点訳ボランティアにとって大変便利な機能があるのです。

それは自動点訳の機能です。つまり、一般のワープロなどで書かれた漢字かな混じり文

章もテキスト形式でセーブされていれば、専用ソフトが自動点訳(言語工学研究所の自

動点訳プログラムを内臓しているので)してくれるというものです。正答率は80%(

担当者の弁)ですが、ユーザー辞書の登録により精度はかなり上がるとのことでした。

EXTRAほどの高機能ではないにしてもかなり使えると思います。

 Q:お聞きしていると良いことづくめのようですが?

 D:問題点もあります。図形処理を優先した結果、専用のプリンタ用紙しか使えない

ということと、両面印刷が今のところできないということです。ボランティアとして特

に問題なのは、この専用用紙の価格です(現段階では18円とのこと)。担当者の話で

は、高くても10円に押さえるよう今後企業努力をしたいとのことでしたので期待した

いと思います。

 Q:是非一度実物を見たいですね。

 D:12月3日のアイボランティア研修会にデモンストレーションをお願いしたいと

考えていますので楽しみにしていて下さい。

 Q:では、デモを楽しみにして今日はこれで失礼します。

 D:最後に一言。ここでお話したものは、カタログや担当者に電話して入手した情報

にもとづくものです。もし解釈に誤りがあったらお許し下さい。

 


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