戸をあけてやると、両脚を
こいつは地味な
外の明るさに眼が
まず眼につくのは灰の山である。彼女は毎朝そこでいっとき気晴らしをやる習慣になっている。
彼女は灰の上を転げ回り、灰の中にもぐり込み、そして羽をいっぱいに膨らましながら、激しく一
それから今度は深い皿の置いてあるところへ行って、この前の夕立でいっぱい
彼女の飲み物は水だけだ。
彼女は皿の縁の上でうまくからだの調子をとりながら、一口飲んではぐっと首を伸ばす。
それが済むと、あたりに散らばっている
柔らかい草は彼女のものである。それから、虫も、こぼれ落ちた麦粒も。
彼女は
時々、ふっと立ち止る。
赤いフリージア帽を頭に載せ、しゃんとからだを伸ばし、眼つき鋭く、胸飾りも引立ち、彼女は両方の耳で代るがわる聴き耳を立てる。
で、別に変ったこともないのを確かめると、また餌を捜し始める。
彼女は、神経痛にかかった人間みたいに、硬直した脚を高くもち上げる。そして、指を
まるで