いつも笑顔でいたいね

          Sさん(4歳)のお母さん


「あれー。もう一人いるなあ。双子だ」妊娠3ヶ月の検診でした。
ごく平凡だった私の生活が少し皆と違っていく瞬間でした。
7ヶ月の検診で、一人動かなくなっていて、もう一人も危ないと言われ、即入院。正常に生まれるのか心配しながら2ヶ月あまり、37週で普通に出産。「女の子だったよねえ?」と言うほど急いで未熟児室へ連れて行かれる間に「手も足も2本、指もちゃんとありそう」とひとまず安心。でも退院すると家には娘と一緒に出された性別も分からなかったもう一人の遺骨がありました。通夜のような夜を過ごし、翌日、我が子の納骨という悲しい経験でした。
娘は約3週間で退院。これで普通に育児できるとと思っていたのに、「一応、神経科の予約を入れてあります」と言われ、また不安を抱える事となりました。
眠りが浅く、寝かすと泣く、夜は抱いていても座ると泣く、5ヶ月頃に薬が出るまで、一日中抱っこで夜も満足に眠れない生活でした。おもちゃに手を出さない、離乳食が進まない、寝返りもお座りもできない。どんどん遅れが目立つようになっていきます。
1才の頃、神経科の先生に「立つ事も話す事も無理かもしれません」とはっきりと言われ、どうしようもない思いでした。その事を自分の口から家族に告げる辛さも大変なものでした。昼間二人でいる時、夜眠れない時、これからの生活の不安と、満足に産んであげられず、申し訳ない気持ちで、つい涙してしまう日々でした。同じ位の子供の動きについ目がいき、恨めしく思ったり・・・。
それから1ヶ月ほど経ち、保健婦さんに「いこいの家」の親子教室を紹介され、早速参加させてもらいました。同じような納屋もを持ったお母さん方と出会え、どんなに気が楽になったか。でも正直いって初めてキリンクラスを見た時は先生だけが浮いて見えショックでした。が、見ていると返事をしようとしていたり、笑ったり、その子なりに何かしている様子が見られ、感心した事を覚えています。
次女が生まれ、無邪気な笑顔に何度も助けられ、その成長を嬉しく思うと同時に「長女はこういう子なんだ」と思えるようになりました。子煩悩な主人、いつでも子供を預かってくれる両方の両親、市内に病院も、長女が喜んで通園できる「いこいの家」もあり、自分の恵まれた環境を有り難く思います。「いこいの家」のような施設が各地にできて、少しでも多くの親子が救われれば、と思います。


Copyright(C) 1997 静岡市心身障害児福祉センター「いこいの家」
出典:いこいの家通信 No.185
静岡市心身障害児福祉センター「いこいの家」
協力 ボランティア通信from静岡
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