あわてずゆっくりかめさん

          Yくん(4歳)のお母さん


 平成7年1月、予定日より1ケ月ちょっと早めにこの世に誕生しました。生まれる前より一波乱、二波乱あり、不安がぬぐえませんでした。案の定、出産後はすぐに顔を見ることがなく子どもは集中治療室へ直行。部屋に戻ってから『どうか無事でありますように』と願いながら見に行くと、そこにはいっぱい管を付けた輪が子が横たわっているのをみて、涙でいっぱいになりました。
 集中室では、約4か月間お世話になり、退院しました。ここからが正念場と思い、家に帰ってから毎日、息苦しさと痰づまりとの葛藤で夜中、苦しくて泣き続けていたので体力が消耗するのが早く、入退院を繰り返していました。悪いことばかりではなく、リハビリの先生が毎日欠かさず病室に来て、根気良くリハビリをしてくれたお陰で、考えられないくらい成長しました。なかでも1さいの誕生日前に、初めて笑ってくれたことは、言葉に表すことのできない感動でした。今でもその先生には感謝でいっぱいです。  結局、出産した病院では「原因は分かりません」で見放され、体調が安定するのを見計らって、病院探しが始まりました。ようやく神奈川のこども病院「コステロ症候群」と診断されました。自宅の近くでも、息子にあった病院を見つけることができ、「順調だぁ!」と思っていた矢先に『転勤』。静岡だと聞くと早速、電話やFAXで情報を仕入れ、こども病院といこいの家があることがわかり、陽太にとってすごいチャンスの様な気がしました。
 住み始めて1年が過ぎ、4月に入園式を済ませたと思ったら5月のある日、ひどい下痢で意識がなくなり、慌てて病院に。『あと10分で助からなかった』と聞いて時血の気が引くのを感じました。この入院がきっかけでいろいろ調べてもらうことができたことで、糖原病とその合併症で肥大型心筋症と診断され、見たことがない症例だと言われました。油断すると前の様になりかねないので、毎日爆弾を抱えている様なものですが、体重も増え、着実に体力がついてきて、楽しいいこいの家の生活も慣れてきたこともあるので、これからどの様に成長するのか親としては大変楽しみになってきました。決して慌てることなく、陽太のペースで色々なことをゆっくりゆっくり吸収していってもらえばいいと思います。病気だってこうなるという結論が出ている訳ではないので、無限の可能性を信じて親子共々頑張っていきたいと思います。

(Yくんは、またまたお父さんの転勤で6月から東北の方に行くことになりました。向こうは寒いけど頑張ってね。)


Copyright(C) 1999 静岡市心身障害児福祉センター「いこいの家」
出典:いこいの家通信 No.205
静岡市心身障害児福祉センター「いこいの家」
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