君といると楽しいよ

          Tくん(4歳)のお父さん


結婚して3年、待望の我が子が生まれました。3535gの大きい赤ちゃんで頭も大きく、出産の際に頭がなかなか出なくて母の足がつってしまったほどでした。また、泣き声が超低音で、まるで声変わりした中学生の声みたいでとても魅力的でした。本当に個性的。我が子はその後すくすくと成長していきました。しかし、成長しすぎ。母乳だけでは足りず、お腹がすくと低音でぎゃーぎゃー泣く。身長、体重そして頭が日々大きくなる我が子。抱っこするのが大変で大変でしょうがなかったです。

そんな中8ヶ月を過ぎた頃、妻が息子を予防注射に連れていった際にとても落ち込んで帰って来ました。お医者さんに「この子は知恵遅れかもしれない。」 と言われたとの事。それから妻が思い悩む日々が続きました。私はそんなことは信じられず、子供の発達には個人差があるし、息子は息子のペースで成長し、いずれ追いつくに決まっていると思い、「もっと肯定的に考えなければだめだ。」と、妻に言っていたと思います。

しかしその後、お座りも立つのも歩くのもとても遅く、大きな病院で染色体異常の診断を受けました。「障害児。」考えてもみないことでした。自分の人生の計画にはないことでした。しかし受け入れなければならない現実。それはある意味、親として息子にかける期待を全てあきらめなければならないと思えました。

そんな折、お医者さんから「いこいの家」を紹介され、行ってみる事にしました。最初は土曜日の親子教室に参加し、その後年少前から入園させていただきました。息子はそんな中ですくす< 成長してきました。本当によく動き回り、いこいの家で楽しい事を一杯見つけ、たくさんのお友達と出会いました。

息子をあるがまま、障害をひっくるめて受け入れてくれ、また愛情を注いでくれる「いこいの家」という世界で人生の一番大事な時斯を過ごせたということは大きな財産だと思いますし、親としても感謝で一杯です。妻は、明るく元気でいつも楽しそうにしている息子を見て、「この笑顔なくならないで欲しい。」と言います。これからいろんなことがあるでしょう。辛いこともあるかもしれません。しかし、幸せであってほしい。困難も乗り越えていって欲しい。親としての悲しみや期待なんて本当にちっぽけなものだと思えます。

私は、この子のそばにいて手助けをしてやりたいと思うのです。この子が大きくなってやがて自立するために、私はあきらめないで、一緒に悩み、忍耐を持って教えつづけ、自分も教えられ、一歩一歩前進して行きたい。そして「ユニークで個性的な息子のままでいてね。君といるとほんとに楽しいよ。」


Copyright(C) 2002 静岡市心身障害児福祉センター「いこいの家」
出典:いこいの家通信 No.248
静岡市心身障害児福祉センター「いこいの家」
協力 ボランティア通信from静岡
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