いごこちがよかったね

          僚くん(6歳)のお母さん


 「いごこちが よかったね」
 僚を出産した時には「おめでとう」と祝福され身内には「おめでとう」の後に「良かったね」と言う言葉がプラスで付いて来たのを覚えています。…と言うのも僚には5年生になるダウン症という障害を持つ兄がいたからです。私も素直に「良かった〜」とニコニコしあわせいっぱい…の笑みだった事と思います。ダウン症の赤ちゃんは見て判断しやすいのですが自閉症の赤ちゃんは生まれてすぐ見て判断できないし皆と同じベビーちゃんですものね。私も今回は大丈夫と思いましたよ。
 さすがに第一子の時には障害と言う言葉を耳にする事も少なかったし、ましてや自分自身が障害を持つ子供の母親になるなど考えもしませんでしたから。兄の時にはベットに寝ている我が子を見て涙が止まらず近づいて抱いてあげる事すら出来なくて「なぜ?」「どうして?」の日々が続きました。いつ頃だったのかな…我が子には障害があるんだ…と言う事を受け入れられたのは…その時にやっと母親になれた気がします。
 僚が生まれた時には、こうも違うのかな…と思うくらい冷静な自分だったと思います。冷静な振りをしていたのかも。お腹にいる時にも、まさか2人も障害を持って生まれて来るなんて絶対ありえないと思っていましたから。と思いながらもやっぱり気になり、羊水の検査をしたり検診の時には先生に色々と神経質なくらいに聞いていました。羊水検査の結果がOKだったので、ここでひと安心してしまったと思います。ダウン症ではなかったと言う事に…2歳少し前頃から気になる事も出て来たりして…お兄ちゃんの学年の自閉症の子供を持つ先輩かあちゃん達が「僚ちゃんどう?」とか聞いて来てくれて…やっぱりお兄ちゃんに障害があったから心配してくれていて、この頃、つま先で歩いたり、手を光にかざしてキラキラするのを喜んで見ていたり、バイバイもしないし…と色々言うと笑いながら即答で「それって自閉だよ」「仲間じゃん」と言われ、その時には落ち込みましたよ。そんなに強くないのにハッキリ言ってくれちゃって。でも後から「やよい大丈夫だから」と言ってくれて…今でも心強い味方でいてくれて嬉しいです。色々な悩みを抱えて、もう6年。来年には1年生になるなんて考えられませんが、いごこちの良かったいこいの家も卒園しなければならないなんて、淋しいです。義務教育になったら、いごこちは…今までのようには行かないと思いますが、僚なりに私なりに、あまり頑張り過ぎず、色々な人の力も借りながら、あせらず成長して行くつもりです。

 いこいの家の先生方には、本当に感謝しております。ありがとうございました。
 5年、10年後の僚の成長を楽しみにしていて下さい。


Copyright(C) 2007  こどもの杜「いこいの家」(静岡市心身障害児福祉センター)
出典:いこいの家通信 No.290
協力 ボランティア通信from静岡
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