静岡県ヘモフィリア友の会(静友会) お知らせ
http://www.e-switch.jp/seiyukai/

ホームページ開設によせて

  1. 会長挨拶
  2. 静友会が生まれた頃
    (静友会初代会長 鈴木行光様より)
  3. 静友会ホームページ開設にあたり思うこと
    (静岡県立こども病院血液腫瘍科科長兼血液管理室室長 三間屋純一様より)
  4. 静友会のホ−ムペ−ジ開設によせて
    (静岡県立こども病院血液腫瘍科 堀越泰雄様より)
  5. 静友会のホ−ムペ−ジ開設によせて
    (静岡済生会総合病院血液内科 竹内元二様より)

ご挨拶

静岡県ヘモフィリア友の会(略称:静友会)
会長 山本茂

平成13度より、静友会の会長に成りました山本茂でございます。

昭和47年、当会が設立いたしまして、私で三代目の会長となりますが、患者本人が会長に成るのは、当会では私が最初となります。患者本人が会長となるのは、会の運営において、一長一短があり、まず長所としては、会として何が必要か、何をすべきかをより明確に打ち出す事が出来、会員や外部に積極的にアピール出来る点があると思われます。しかしながら、短所として、会長並びに幹部理事には、会の運営において体力的にも、精神的にも極めて重圧がかかるという事です。これがネックとなり、今まで私達患者が、前会長達の患者家族におんぶに抱っこの状況を長年作って来てしまいました。

今回、この様な会の状態に対して、私達患者を長年見守って頂いて居ります先生方よりご指摘がありまして、尚且つ、前会長の体調が一時優れなかった事も在り、理事として裏方をさせて頂いて居りました、私が後任の会長と成りました。私も今年で50歳になります身ですので、実際のところ、仕事と会の業務を両立させて行う体力に自信が無いのが正直な気持ちです。しかし、前会長の遠藤様、副会長高橋様ほか理事の方々や先生方の、協力は惜しまないとの、励ましのお言葉を頂き、次世代の静友会への橋渡しとしての役割を持つ、会長職をお引き受けする事と致しました。

私がまず始めましたたことは、患者間の緊急連絡簿の作成(希望者限定にて、各患者連絡先及び使用製剤名の記載されたもの)、これは、患者間のコミュニケートを円滑にし、又、静岡県において近年起こるかも知れない東海大地震の際、病院機能が麻痺した場合を想定し、患者間にて、緊急に必要な製剤の貸し借りが迅速に行える事を主の目的として作成致しました。(実際阪神大震災の時は、病院の製剤が不足し、患者が余分に持っていた製剤の貸し借りにて、急場を凌いだ経緯があります。)

また、今回ボランティアの方のお力をお借りいたしまして、長年当会が希望致しておりました、この様なすばらしいホームページを立ち上げる事が出来る運びと成りました。これを機会に、遠のきはじめた会の若い患者や家族の方々が、少しでも会の運営に対し、必要性と興味を持ってくれれば幸いです。

また、全国の患者会の方々と、コミュニケート出来ることを願って、私よりの御挨拶に代えさせて頂きます。


静友会が生まれた頃

静岡県ヘモフィリア友の会(略称:静友会)
初代会長 鈴木行光

東京、名古屋、関西、北海道、等の大学病院を中心にした患者の会が各地で作られるようになり、新しい止血剤AHGが開発されましたが、非常に高価であり量的にもすくないため、国内に三千ないし五千と推定される患者が集まり、需要があることが証明されれば目的の製剤を安く、また大量につくれるということで各地区の患者が結集して、東京都千代田区の全国町村会館に於いて、全国ヘモフィリア友の会(全友)の創立総会が開催され、この病気の治療、患者の福祉増進、研究費の増額、等を国会、厚生省、関係官庁に陳情要望等の活動が開始されたのが、昭和42年3月でした。

当時静岡県内には、拠点になる病院が無く、やむなく東京や関西など県外の大学病院に頼るしかなく、また此の病気に対しての知識も乏しく、症状の悪化をも懸念しつつ、高価な医療費の工面をしなければならない状況でした。そんな中、福祉行政の進んでいた神奈川県の友の会のご協力もあり、既設友の会の賛同のなか、全国会の方針に沿い、昭和46年3月、県婦人会館に於いて、静岡県フェモフィリア友の会が発会されました。その後4年に亘り県議会、県庁、市役所、保健所等に陳情を繰り返し、地道な交渉を続けたのです。

この間、少しずつ医療費の補助の年齢制限が引き上げられ、昭和50年になって、ようやく医療費の公費負担の制度が他県に先駆けて実施されるようになり、又、昭和52年には待望の県立こども病院が開設されて、専門的な治療が受けられるようになり、以来、医療 面での飛躍的な進歩が図られました。併せて経済面に於いても、医療費の助成が成人にも認められたことは、会員の堅い結束と各理事のたゆまぬ努力に依るものと、確信致しております。

静友会  昭和46年3月25日生
発足当時会員  33世帯 38名


静友会ホームページ開設にあたり思うこと

静岡県立こども病院
血液腫瘍科科長兼血液管理室室長
三間屋 純一

今まさにIT時代、情報に乗り遅れるわけにはいかないとの山本新会長の思いでホームページを開設を決断されたのでしょう。開設した以上は会の活動報告や会員および 医療関係者からの最新情報を常に入手し、静岡県内のみならず全国から多数のアクセスがくるような充実した内容になることを期待しております。

私共もこども病院が開設した1977年より24年間静友会の皆様とともに静岡県 の血友病医療の向上に努力してまいりましたが、その間エイズなどさまざまな問題が起こり、今なお製剤の安定供給、C型肝炎、インヒビター対策、成人血友病医療の充 実などまだまだ解決しなければならない問題が山積しています。これらの問題は単に医療関係者や行政のみで解決できるものではありません。多くの患者,家族の方々の 声が必要となります。その意味でもこのホームページが果たす役割は大きなものになるでしょう。会員の皆様の積極的な参加なくしてホームページはなりたちません。私 ども医療関係者も協力を惜しまないつもりです。

今後、ますます静友会の活動が充実されんことをお祈りもうしあげます。


静友会のホ−ムペ−ジ開設によせて

静岡県立こども病院血液腫瘍科
堀越泰雄

静友会のホ−ムペ−ジの開設おめでとうございます。私と血友病患者さんやご家族とは、昭和63年の9月に静岡県立こども病院の血液腫瘍科に勤務させていただいて以来のお付き合いです。現在では、三間屋さんが不在の時や外来のない時の診療や、友の会との連絡、さらに家庭注射、自己注射を導入を目的としたサマ−キャンプの運営などを担当させていただいています。思い返すと、友の会の方々との交流を通して、小児科医として、一人の人として多くのことを学ばさせていただいたと思っています。

先日の日本小児科学会では、最近の日本の生活環境はこどもが育つ上で好ましくなく、外で安心して遊べるような昔の日本にもどそうというような議論がありました。しかし、皆の生活が忙しくなっている以上、インタ−ネットは情報収集の手段として有用となるでしょう。ホ−ムペ−ジを通して、他地域の患者さん・ご家族と意見の交換をしたり、友の会との交流を深めることを期待します。さらに、このホ−ムペ−ジが、友の会に入らない約30%の方や、他地域の患者・ご家族のためにも役立ってほしいと思います。最終的には、何らかの形でインタ−ネットを利用されない方々のためにもなることもお祈り申し上げます。ホ−ムペ−ジが活用されることと同時に、友の会が企画されている母親の会や親睦会などのお互いの顔の見える交流も、今後ますます重要となるだろうと思います。私は病院の外で皆様と接することのできる機会を大切にし、今後も参加させていただきたいと考えています。

遺伝子治療がアメリカで始まりましたが、有望な治療となり得るかどうかは、まだわかりません。しかし、日本で行われるのも、そう遠くないと考えています。どのような患者さんが、最初に治療を受けるのかについて、適切な情報を得ながら、意見交換をしていければと思います。また、このような最先端のこと以外でも、ごく日常的なことを情報交換できるとよいですね。さらに、世界の約80%の患者さんが製剤を利用することができないと聞いています。この方たちへの医療がどのようになされていくべきかについても考えながら、皆様とともに歩んで行ければと思います。


静友会のホ−ムペ−ジ開設によせて

静岡済生会総合病院血液内科
竹内元二

当院の血液内科は、昭和49年より勤務した野田明孝先生(故人)により開設されました。当時から今日まで、出身教室である名古屋市立大学第二内科より医員の派遣を受け、平成10年末に新病棟開設により設備を充実し、平成13年度から4名体制に増員となりました。

竹内は平成2年に着任しました。当時は設備は貧弱、快適とは程遠い診療環境で、少なくも医療レベルだけは遜色ないものにしなければとの思いで、スタッフ一同が努力してきました。一方、院内に空きベットがあれば科を問わず必要な入院は受け入れるとの、初代院長の厳命が生きており、救急救命センターを擁することと合わせて、「様子がおかしければ、いつでも来てください」と真実言えることは、当院の美点と思っています。

赴任病院での一般内科医としての経験、大学病院での検査診断、血液内科医としての経験は積んできましたが、着任までは血友病医療に関しては机上の知識が大半でした。直接診療の場にあって初めて体感したこと、患者さまに教えて頂くことがあってこそ、必要な勉強も身につくものだと実感いたしました。

静岡の地は血友病医療に関して、三間屋先生をはじめ県立こども病院の多数の方々等の御努力で、患者さまのみならず医療者の教育機会にも恵まれています。しかし、医療者を育てる原動力は、目の前の患者さまに外ないと思っています。

この度の「静岡県ヘモフィリア友の会ホームページ」の立ち上げをお慶び申し上げると共に、この先、患者さまご家族の情報交換の場に留まらず、静岡の(血友病)医療向上の一翼を担う発展を遂げられますことを祈念しております。


当ホームページについてのお問い合わせは
掲示板
でのみ受け付けております。
(個別の連絡を希望の方は、メールアドレスをご記入ください。)


Copyright(C) 2001 静岡県ヘモフィリア友の会(静友会)
協力 ボランティア通信from静岡
ボランティア通信from静岡