新潟中越地震支援報告 2004.11.12 静岡県RB <経過> 10/23(土) 18:10 MLにて震度速報 情報収集開始 10/23(土) 未明 関東地区RBを中心に情報集約 10/24(日) 09:45 東海地震ドット・ネットでまとめた関連情報リンク集広報 10/24(日) 21:20 静岡県内RBの活動と連絡体制を静岡県RBとして一本化することを         確認 10/25(月) 11:45 新潟RBが長岡市役所裏ボランティアセンター内に本部設置との連絡 10/26(火) 09:30 ネット情報の交通整理体制決定          静岡県ボランティア協会          静岡県災害情報支援システム研究会          新潟RB、関東地区RB 10/26(火) 18:15 公開情報を発信するblog設置(http://shizuokarb.blogtribe.org/) 10/26(火) 清水RBが11/2(火)〜3(水)に現地入りするとのこと。         情報収集に努める。 11/01(月) 夜  清水RB隊員2名出発 ・装備は2トン車にバイク積載、RBテント ・地元RBと合流を目指す ・支援物資を沼津RB準備(義援金5万円)   ・「携帯コンロ+ガスボンベ3本」セット×40   ・「カップラーメン」×100、「真空パックのごはん」×100、「男爵イモ」×5箱、    「たまねぎ」×5箱、「柿」×1箱、「味噌など調味料」   ・「石油ストーブ」×3+「灯油20L」×3   ・「自家発電機」×1+「ガソリン20L」   ・「ケトル」×20、「鍋」×15   ・「携帯トイレ」   ※小千谷市で降ろすつもりだが、救援物資がダブついているとの情報もあるので、    現地ニーズを調査して不足している所で降ろすものとする。   ・「災害救助従事車輌証明書」を静岡市役所で取得     11/01(月) 21:30 小千谷市ボラセン到着     11/02(火) 10:30 川口町に到着、救援物資を降ろし、バイク隊に合流、昼過ぎ             より活動     11/02(火) 18:50 活動終了(バイク隊は12名ほどで情報収集関係、物資の運搬             関係などが主なニーズ)     11/03(水) 16:30 活動終了、帰路に・・・     11/04(木) 01:00 帰着 11/07(日) 静岡県ボランティア協会を通じて、支援物資提供          ・義援金3万円          ・ホッカイロ×60、マムシドリンク等×50、うがい薬×10、           トローチ×100、葛根湯×100、蜂蜜×2、生しょうが×4等 <活動内容の考察> ●バイク隊の活動の役割 バイク隊の役割が情報活動であることを改めて確認した。 今回の地震においても新潟RBと千葉RBが震災の初期段階において情報活動を行った。 まず、いかに早く被災地へ行くかという大きな問題があるが、震災の初期段階にバイ ク隊の大きな役割があるということに間違いはない。 また、山間地などの地理的特性を考えれば、バイクでしかできない活動がある。 道路整備がされていない地域との連絡手段として活用される。 ボラセンにおいて、バイク隊の存在は認知されていたが、活用に不慣れである点も感 じた。 小千谷市ボラセン内にバイク専用受付が設けられ、バイクに対するニーズに対応して いた。ボランティア作業に向かう際、作業用物資を受け取った所で、「作業していて 不足物資があれば、バイクボランティアを向かわせます」とのことだった。 ニーズとのマッチングにより編成されるボランティアグループに必ずしも地理に詳し い人が加わるとは限らず、地図の配布だけでなく、地元ライダーの先導などもあって 良かったのではないかと考える。 ●バイク隊の活動時期 特に初期段階での役割が大きい。道路整備状況などに応じて活動内容も日々刻々と変 化し、効率的な手段にシフトしていく。バイク隊の活動は、より整備が遅れているボ ラセン、地域へと移行していくものと感じた。 バイク隊の活動はボランティアが移動しボラセンがボランティアで満たされてきたら 終焉に近づいて来ているのだという感想を持った。 ●被災地のRBの役割 今回のように広い地域に被害が及ぶ場合、地元(近隣)RBだけでは限界がある。静岡 県の場合も広い地域での被害が予測され、被災地以外の力を受け入れて活動する必要が ある。 ただし、静岡県で発災した場合、東西交通路および北からの進入路が遮断されて支援を 受けられない状況が続く可能性がある。この時、どうするのか効率的な組織体制を確立 するなど、考え直してみる必要があると感じている。 しかし、広い地域であるが故に地元の人がいない拠点も発生する可能性がある。道路状 況の把握のためには、長期間滞在できるメンバーがどうしても必要となってくる。そう いう意味では、立ち上げ当初からボラセンに入って長期間活動している千葉RBの力は 大きい。 ●被災地外RBの支援 今回のように広い地域に被害が及ぶ場合、地元RBをバックアップする必要性がある。 今回の静岡県内のRBの体制は、   清水RB:活動メンバー(現地入り)、交通手段確保   沼津RB:救援物資調達、現地との連絡窓口   静岡RB:「災害救助従事車輌証明書」取得手続き、関東地区RBとの連絡窓口、        その他団体との連絡窓口 となっていた。 今回の活動が、現地入りした部隊をサポートする仕組みのベースとなることを期待す る。 救援物資手配を全面的に沼津RBに負担してもらったが、個別のRBが負担するという 仕組みは限界がある。今後の活動を考えると、静岡県RBとしてイベント等で資金の備 蓄をしておく必要性を感じる。 今回の災害の規模から考えて長期的な活動が考えらる。本来のRBのネットワークを利 用し、バラバラに現地へ入るのではなく計画的に継続的に現地へバイク隊を送りこむシ ステムが必要だと思った。(関東地区RBでは出来ているかも) また、支援物資は被災者のためだけではなく、ボランティアのための支援物資も考えら る。ボランティアセンターに集まってくるボランティアのための炊き出しのように、地 元RB・他の活動しているRBに対しての物的支援も必要であると考える。 活動が長期間に及ぶ場合、金銭的にも負担が掛かる。そこをどう支援していけるのか考 える必要がある。 ●情報活動との連動 支援において、現地情報は大変重要であり、特にリアルタイムで地元の情報を獲得する 必要がある。そのためには、地元に情報ソースを持つ事が必要だと考えられるが、被災 地のボラセン等に求める事は、地元に負担をかける事になり好ましくない。情報収集、 情報発信の機能が確立していない段階で、まず被災地に入る先遣隊の必要性を感じる。 しかし、先遣隊が現地作業の支援をしながら情報を発信することは、実際に今回できな かったことからも難しく、リアルタイムに情報を送るためには、訓練された情報担当専 任者が現地へ入って情報を送るシステムが必要である。 ●活動するバイク 被災地で使うバイクだが、ストレスのたまった被災者の心情を考え、音の大きいバイク とか、レーサーレプリカとか威嚇的なバイクは避けなければならない。また、格好につ いても威嚇的な格好を避けるなどの配慮が必要である。現地では、このような者を排除 する方向で配慮を呼びかけている。 実際にボラセンからけたたましく発進していくバイクがあり、非常に好ましくないと思 った。