沼津RB冬季耐寒訓練(自衛隊走行訓練)

日時: 1999年2月27,28日

会場: 駿東郡小山町 陸上自衛隊富士学校

参加者:

静岡RB 北堀、山本、望月、
竹内、南、糟屋、
長嶋、西
※ 以上8名、敬称略

訓練を終え、富士川道の駅にて・・・。

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 自衛隊走行訓練の報告です。民間組織初の自衛隊訓練参加ということもあり、参加する側も受け入れる側も様子を見ながら手探りの訓練となりました。


■ 序説
昨年、沼津RBから自衛隊見学を企画しているとの話を聞く。昨年末、見学から走行訓練をする事になったと聞きウキウキ。(本当ならうれしい。)
ところが・・・年明けに沼津RBのインフォメーションを見ると「特訓」と文字が代わっていた・・・。「特訓???」いつのまに・・・。
一抹の不安を残しながら、参加を申し込む。

■ 前日
天気は雨。天気予報によれば明日の降水確率は明け方まで50%。以降は30%以下になるらしい。どっちにしてもドロドロになるのは覚悟だな・・・。

■ 当日朝
雨は止まず。仕方なく荷物をビニール袋に包んで雨対策。合羽を着て、さぁ出発と外に出たら雨は止んでいた。やれやれ、これで雨男の汚名は晴れるな。

入隊直前。

みんなが元気な間に一枚!(不吉な・・・)
富士学校側のロー○ン駐車場にて。
快くトイレと駐車場を利用させてくださった
ロー○ンに感謝!来年参加人数が多くなったら、
集合場所を考えないといけないですね。


■ 行動計画
27日
 9:30 各地区RB集合
10:00 自衛隊着、自己紹介
11:00 訓練説明、オート訓練場での操縦
12:00 昼食、訓練準備
13:00 オート訓練場での操縦。
      訓練場内での操縦
16:00 給油及び車両整備、夕食
17:00 風呂及び就寝準備
18:00 清掃及び所見作成
19:00 懇親会
21:00 自由時間
22:00 就寝
28日
 6:30 起床(点呼)、
 7:00 清掃、朝食
 8:00 寝具の撤収、帰隊準備。
      朝礼、訓練説明、車両点検
 9:00 訓練場での操縦(一部オート訓練場)
10:00 日帰り参加隊員の着隊
12:00 昼食、車両点検、整備
13:00 訓練説明、自衛隊車両見学
14:00 車両点検
15:00 清掃、帰隊
16:00 各地区RB集合、全体挨拶後、解散
17:00 静岡RB集合、挨拶後解散
1. 27日:午前の訓練

■ 第一日目

● 9:30、RB全体集合。
 自衛隊富士学校に入る前に、訓練に入る準備を行い、全員RBゼッケン着用。
RBゼッケンを付けていないと、構内の移動はできません。もちろん食事の時にもゼッケンの着用が必要です。

● 10:00、自衛隊富士学校内着
 構内に入ると自衛隊先導の元宿舎へ移動。あらかじめ決められた宿泊区分にしたがって荷物を移動。
すぐに全員が集まり、自衛隊教官の紹介を受け、グループ分け(A(うまい),B(ふつう),C(初心者))を行う。
ヘタクソなくせに、見栄をはってA班へ。(一度どんなものか体験してみたかった。最初からCだと訓練中にA又はB班へ上がれないと思った。下手と判断されれば、強制的にB,Cクラスに移動されるだろうし。もちろん念入りに難易度の確認を取った上で決定した事は言うまでもありません。小うるさいRB隊員の声にもヤナ顔せず、A班入りを快諾してもらい、めでたく「なんちゃってA班隊員」の誕生。この後不幸が・・・。)
訓練開始にあたり、インターネットへの写真掲載を含めて、訓練の様子を写真に取りたい旨申し出たところ、快諾いただきました。一部、自衛隊の機密に触れる為、写真撮影禁止部分があります。その部分については写真掲載及びレポート掲載を自主的に控えさせていただいています。(是非、第2回訓練を開催したいですから。)あらかじめご了承ください。
※ どうしても話が聞きたいと言う方は、定例会に出席して見てください。(写真はありません。)訓練参加者から生の話を聞く事ができると思います。

● 11:00、訓練開始。
 オート訓練場でバイクの操縦開始。各班ごと訓練場に移動。早速訓練開始・・・開始したいのだけれど・・・。目の前を戦車の一団がブゥゥロロロロ・・・、ヒュゥゥ・・・バウ!、バウ!、バウ!!!(雰囲気伝わるかなぁ・・・)と豪快な爆音を立てながらこちらに迫ってきます。おぉ・・・砲身がこっち向いた。ビビリました・・・。(マジで。)全員しばらく呆然と眺めちゃいました。迫力です。おっと脇道に外れた。
オート訓練場には、8の字、スラローム、一本橋、ジャンプ、ギャップ越えなどがあります。一部のセクションは教習所にあるのと同じだし、その他も河原なんかと同じジャン。などと思ったら大間違い。8の字は教習所のよりも二周りくらい小さいし、スラロームの路面は砂利道。一本橋にいたっては幅が狭い上に角が丸くなってる。模擬林道にシーソー、ステップドリフト(だっけ?)に階段上り下り、ジャンプにタイヤ越えとバラエティに富んだ構成は、ここだけ走っても十分訓練になるほど。

 なんちゃってA班の私は、8の字でいきなりエンスト、栄光の転倒者第2号をゲットしました。(^^;;ハズカシ。おまけに軟弱者な私は、その他にもシーソー、階段上りなど高さを感じるセクションは全てパス。(高いとこは嫌いです。)ステップドリフトはどうやったらいいのかわからなくて、これまたパス。(ほんとにA班でいいのかぁ??)行先に大きな暗雲が垂れ込めます。あぁ・・・。
※ ステップドリフト:逆ハン状態で前に進む業。濡れたり、凍った路面を走った時、たまに自分の意志と関係なく起きる現象。(意識的にはとてもできない。)私の場合、この状態に陥るとパニック走行になる。(こけないようにするだけで精いっぱい。)

 その後、訓練場内の広い敷地をアクセル全開で右に左に、上って降りて、走りまわる事1時間。既にバテ始めてました。あちこちでパタ・パタとオートバイが転がっていますが、路面がフカフカで柔らかいため、少し位転んでも全然平気でした。(中には空を飛ぶ猛者も・・・。)

● 12:00、昼食
 一旦宿舎に戻り、「幹部食堂」(おぉ!)にて昼食。
あんだけ激しい訓練するんだから、たくさん食べるんだろうなぁ、などど思っていたら・・・。栄養的にバランスの取れたメニューだと思うんですが、思ったより普通な食事に親近感が湧きました。
自衛官のペースに合わせてご飯を腹に。みんな食べるの早い!ゆっくり話もできないままゴチソウサマでした。その後13:00までは休憩。やれやれ。

宿舎前。

宿舎の前にズラッと並ぶRB隊員のバイク。
壮観です。訓練を終えるたびに、泥や傷が増
えて行きました。また、この場所が隊員間の
コミュニケーションを取る場となりました。


南隊員の訓練レポートはこちら・・・



2. 27日午後の訓練

● 13:00、訓練再開。
 A班は訓練場内を走る事に。外周道路沿いの林の中をしばらく完熟走行し、いよいよ本格的?な不整地走行訓練に。(この後、地獄が待っていた・・・。)今朝まで降っていた雨の割には、路面は乾いており気温も暖かく、この時点ではまだ余裕がありました。訓練場内の走行にあたり、先導役の教官としんがりを務める教官に挟まれる形で移動します。従って迷子になることはないはずです。(多分・・・。)
 午後の訓練は、教官以外はどこを走るのか誰も知りません。もちろん、我々は訓練場内の地理はまったくわかりません。つまり、先頭を走る教官の後をついて行く以外、我々に選択の余地はありません。したがって、午前中みたいに高いからパスなんて訳には行きません。(ヒェ〜、早くも「なんちゃってA班」のピンチ!!)下手に迷子になると、着弾地域(砲弾が空から降ってくる場所)に入り込まないとも限りません。(実際にはありえませんが、当人はマジで心配だった。)後についてくのも必死です。

 で、第1の難所に突入。河原の草地の様な所に出たとたんスタック。地面がフカフカで一旦止まってしまうと、バイクの再スタートが非常に難しいのです。(砂の質は違いますが、気分はパリ・ダカ・ラリーに出てくる砂漠のよう。)バイクにまたがって脱出を試みても、後輪がただ砂を掻き沈んでいくだけ。ホイールが半分埋まって、バイクに乗車しての脱出はあきらめました。砂に埋まった後輪を引っ張り出して、半クラを使いながらバイクを押して砂漠の脱出を試みる。が、普段の運動不足がたたり、バイクに引きずられる始末。(あらら・・・。)こりゃほんとに特訓ダ!!なんで俺だけがぁ!等と愚痴りながらフト周りを見れば、なんだみんなスタックしてら。(ヨカッタ・・・。周りを見回す余裕さえなかった。)
 バイクを押してる本人には30分くらい砂地獄と格闘していた感じです。(実際は10分くらい?)やっと砂地を抜けた時には、既に今日の体力残量はEMPTY寸前。(なんちゃってA班は、ここを蟻地獄と命名します。明日はもう走らんぞ!)
 小休止の後、次なる目的地に向け出発。
 戦車道を走ったり、雪が固まってる上を走ったり、見下ろすと崖にみえるような所を降りたり上ったり、多分30分から1時間毎(時間の間隔麻痺状態)に小休止を混ぜながら走り続けます。(途中何度も置いてけぼりを食って迷子になりかけました。そんな時は無理に動かない事。)
 時計を見てる余裕なんかありません。ましてや写真など・・・。あっ、カメラ忘れた・・・。あぁ、みんなの冷たい視線が突き刺さる・・・。ぐすん。明日は必ず持ってきます。なんちゃってA班の私は、途中何度も何度もこけました。一度転ぶと、次に走り出すまでに異常に体力を消耗します。たとえゆっくり走って(止まって)でも、やはり転ばない事が一番ですね。ましてや前転は・・・。皆さん気をつけましょう。

 途中何個所か、ヒルクライムにトライできる場所がありました。それぞれコースの条件が異なり、今回の訓練でもっとも楽しく走る事ができました。中でも、雄大な富士山をバックに丘の頂上まで駆け上がる最後のヒルクライムは圧巻でした。まるで富士山に向かって駆け上る感じです。これはこの訓練最大の見せ場ではないでしょうか?写真を撮れなかったのが悔やまれます。(クゥ〜・・・(T_T))
 A班のメンバーはヒルクライムが始まると、みんなテンション上がってノリノりになります。(教官含)ヤバイかな?と思えるようなとこでも、ガンガン、トライしました。ちなみに富士山に向かって駆け上がれヒルクライム(うまいネーミングが・・・)では、3速全開で上りに突っ込み、1段目の急斜面をクリア、第2段目のちょっと傾斜が緩い斜面を3->2速にギアを落として勢いを殺さないように上り切りました。ただアクセルを空けるだけでなく、トラクションのかかり具合や、ライン取りに注意しないと無事制覇できないようです。上り切った時の満足感と言ったら・・・もう最高!(おっと、イカン・イカン。頭のネジが飛んでる。締め直して・・・)
 残念ながら、ヒルクライム制覇にいたらなかったメンバーがおられますが、いずれの場合も上り坂に突入する際のスピード不足が原因にあるようです。(次回に向けての課題ですね。)
迫力のヒルクライムを終えると訓練終了時間になり、名残惜しいながらも帰途に就きました。(本音は「やっと終わったぁ」です。)

● 16:00、訓練終了。
 給油、車両整備後、夕食を取りました。食事のペースは相変わらず・・・。

●17:00、室内清掃、就寝準備。
 ベットメイキングが難しい! 訓練の所見を記入。(何書いていいやら・・・。)
 その後、各部屋ごと入浴。

●19:00、懇親会開催。
 え〜、懇親会の内容につきましては、自衛隊及びJRBの最高機密に触れます(ウソ!)ので、ここでの掲載は割愛させていただきます。ご容赦ください。(定例会などの機会に、参加者にお問い合わせ下さい。)

● 21:00、解散。
 自由時間。

●22:00消灯。
 就寝。(のはずが・・・)
 真っ暗な部屋の中で、RB活動について熱心に語り合ったのでした。もっとも語ってる最中に、みんな疲れて寝ちゃいましたけど・・・。(^^;;

27日の昼食。

幹部食堂での昼食です。
今回の訓練では、幹部食堂にお世話になりました。


竹内隊員の訓練レポートはこちら・・・



3. 28日午前の訓練

■ 第二日目

● 6:30、起床。
 起床!、おきろ〜!!。ウッ、うぅ〜体がゆうこと利かない・・・節々がギシギシ、ミシミシ言ってる感じ。おまけに寝不足・・・。今日はハードな1日になりそうだ。ふと外を見ると、窓に氷柱が1本。イヤー寒そう!!
 土曜日にできた水溜まりは、全てカチン・コチンに凍っているし・・・。(そういや訓練場内は水溜まりばっかだったなぁ・・・。)

● 7:00、点呼、朝礼。
 の後、寝具を片付け、室内を清掃。軽い朝食(サンドイッチ+牛乳)を摂り、帰宅の準備。今日の訓練の概要説明を聞いた後、車両を点検。(ここら辺、記憶が怪しい・・・。)

● 9:00、訓練開始!
 今日は最初から訓練場内を走る事に。前日と同様、外周道路脇の林の中で15分ほど完熟走行を行う。土曜日の雨に加え、今朝の冷え込みで路面はカチカチ。走りやすいのはいいんですが・・・。好い気になって、こりゃぁ走りやすいやと思った瞬間、ステーンと転びました。なんと昨日ぐちゃぐちゃだったわだちが凍ってカチカチになり、タイヤがわだちを越えられずに滑ったのでした。おぉ恐わ!気をつけなきゃ。

 午前中のコースは昨日のルートを巡回し、さらに新しいルートを行くと言うもの。ゲッ!?マ・タ・蟻地獄にはまるのかぁ・・・。あっ、でもこんだけ地面がカチカチなら楽勝だな!と思い直したのでした。(思考が単純>なんちゃってA班)
 ところが・・・期待に違わず、蟻地獄は健在でした。ぜ〜んぜん凍ってないでやんの。昨日にも増してフカフカではないかと思えるくらい。A班がスタックしているところへB班も登場。A,B班揃って蟻地獄にはまる事となりました。あちこちで、むなしいエンジン音が響き渡り、空回りする後輪からは砂煙が上がります。ここでなんちゃってA班は、蟻地獄にはまる前にちゃっかり走り抜けたのでした。昨日の教訓を活かしスタックしたと思うや否やサッとバイクを降り、蟻地獄をバイクとともに走り抜けたのでした!(教訓:急がば降りろ。)優越感に浸りながら、スタックしている他のメンバーを助けに行ったのは言うまでもありません。(やなヤツ。>なんちゃってA班)
 今日、初めて参加した日帰り組の人達は、しっかりスタックして蟻地獄の中。額に汗をにじませて、ゼーゼー言いながら脱出を試みておられました。(ご愁傷様。)

 蟻地獄を抜けると、昨日までのフカフカ路面とは打って変わり、カチカチの路面。自然と走行速度が上がります。と、ここで、ステップドリフト?発生。本人まったく予期しておらず、転倒を覚悟。ヘルメットの中で「ドァァァァ・・・」と悲鳴?を上げながらも無事クリア。(背中には冷や汗。)オート訓練場の設備は、実践に必要なテクなんですねぇ。しみじみと実感。

 相変わらず迷子になりながらも、確実にコースをクリアしていきます。昨日はおっかなくてトライできなかったヒルクライムも、今日は違います。下は絞まってるしトラクションをかける訓練を昨日散々やりましたから。そうそう、上りのライン取りも重要です。
 昨日パスしたヒルクライムを無事制覇し、記念に写真を一枚。う〜ん、楽しいっす!!
大体1時間ちょっとで昨日のコースを走りきりました。その後、閉まった土の上を延々と走り続けました。結構良いペースで走り続け、砂地獄に終わった昨日とは雲泥の気持ち良さ。苦あれば楽あり。教官も粋な計らいをしてくれます。

 う〜〜満足!というくらい走って午前中の訓練は終了。(この時既に体力は限界を迎えていたのでした・・・。)

● 12:00、車両点検の後、昼食。
 食事のペースにも慣れました。

偵察車両の見学。

28日午後の訓練をパスして、急遽開催
された見学会です。見学会参加者は、初
めて見る偵察車両に興味津々。


望月隊員の訓練レポートはこちら・・・



4. 28日午後の訓練

● 13:00、体験走行&自衛隊見学会。
 ほんとは午後も走行訓練を予定していたのですが、想像を超える訓練の厳しさ?(単に普段の運動不足としか思えない節も・・・)により、ほとんどのメンバーがグロッキー状態。約10名の元気組を除いて、急遽、自衛隊車両見学会に参加する事になりました。(教官のご厚意により、本来予定になかった見学会を開催していただきました。)
 で、何を見たかといいますと、6輪の偵察車です。参加者全員、初めて見る自衛隊の車両に興味津々。よく、男はいくつになっても「子供」と言われますが、まさにそのとおり!!お菓子に群がる蟻のごとく、全員が偵察車両に殺到したのは言うまでもありません。(みんないい年のおじさんなのに・・・。)おまけに運転席に座ってもいいですよと言われた瞬間、なんちゃってA班は真っ先に潜り込んだのでありました・・・。(ヲイヲイ。)パタンと運転席の扉?(蓋?)を閉めると、そこは映画で見た戦闘車両の世界。想像以上に過酷なスペースです。見えない、聞こえない、狭くて自由が利かない三重苦の世界。息苦しさを感じて草々に退散。この車両が実際に使われない事を願うばかりです。
 話は尽きませんが、あっという間に予定の1時間が過ぎ去り、名残惜しいながらも見学会終了。

● 14:00、訓練終了。
 充実した訓練もいよいよ終わりを迎えつつあります。最後の清掃、車両整備を行います。時間に余裕がある人は、記念撮影に余念がありません。

● 16:00、今訓練、最後の集合。
 教官の挨拶を受け全員感謝の挨拶。来年も是非お願いしますとの声があちこちから聞こえる・・・。(う〜ん、感動。)
訓練に参加してくださった自衛官の皆さんに見送られて富士学校を後にしました。


5. 次回開催に向けてちょっとした裏話

■ その他、四方山話

自衛隊の皆さんと。

訓練を終えるにあたり、自衛隊の皆さんと
静岡RBのメンバーで記念写真を撮らせて
いただきました。皆さん礼儀正しく、我々
も気持ち良く訓練に参加できました。
我々も見習う所大ですね。


6. 最後に

■ 訓練を終えて

今回の訓練は非常に良い経験となりました。自身の技量不足を認識する事はもちろんですが、一般道では危険で体験できない走行や、状況を比較的安全な条件で体験できたからです。自分の力量を判断し、危険と感じた時どうしたらよいか、じっくり考える良い機会になったと思います。しかし、これだけだと、どこがRBの訓練なの?ただバイクに乗って楽しんだだけジャンと言われそうですね。もう一つの効果を考えてみましょう。

それは、相互援助という行動です。今回の訓練では、普段交流を持たない地区RBのメンバーが同じ班に属することになりました。初めて会った人、顔は見た事あるけど話をしたことがない人、実際の被災時にも同じ状況に置かれます。被災時には、他人同士がお互い助け合う方法を考え、行動に移さなければならないのです。図らずも、本訓練ではスタックや転倒など助け合わなければ班として無事に帰ってこれない状況に多々置かれました。そこには、必然的に会話が生まれ、協力が必要となります。そしてその作業を繰り返す事により、信頼へと変わっていくのではないでしょうか。人を助け、自分が助けられる事により、助け合うことが自然と行動に出るようになります。この意識の変化が、地域を越えたRB活動の固い絆を構築する元になるのだと思います。(当たり前といえば当たり前のことなんですが、普段の生活ではなかなか行動に移せませんよね?)訓練開催前と後で、地区RB間にあったよそよそしさが無くなったと感じるのは私だけでしょうか?

最後になりましたが、本訓練を企画、準備してくださった沼津RBのみなさん、本当にありがとうございました。心よりお礼申し上げます。
また、大変忙しい訓練の合間を縫って、RB活動のために快く訓練に協力してくださった自衛隊関係者の皆さん。本当にありがとうございました。何回転倒しても、迷子になっても見捨てずに見守ってくださった姿は、大変頼もしく、心強かったです。
今回の訓練が各隊員の糧となり、また自衛隊の皆さんに訓練していただけるよう、日々努力していきたいと思います。来年も本訓練が開催していただけることを願いながら、レポートを終わります。(最後は絞めないとネ!)




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