静身会報 第104号 発行所 社会福祉法人静岡県身体障害者福祉会 静岡市葵区駿府町1番70号 電話 054-252-7829 FAX 054-255-2011 発行 令和3年1月10日 発行人 岩瀬 輝美 編集人 小木 秀市 新年のごあいさつ 社会福祉法人静岡県身体障害者福祉会 会長岩瀬 輝美  新春を寿(ことほ)ぎ謹んでお慶びを申し上げます。  皆様には健(すこ)やかな年をお迎えのこととお慶び申し上げます。  昨年は県福祉会の事業運営につき、ご支援、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。  本年も何卒よろしくお願い申し上げます。  さて、今さら申し上げるまでもなく、昨年は新年が明けるとまもなく新型コロナウイルスの感染が確認され、以降、感染の一時的な下火はあったものの感染の収束は見られません。世界に目を向ければ、感染者数、死亡者数も日本と比較にならないほどの悲惨な状況にあります。一刻も早いワクチンや治療薬の開発・普及が待たれるところですが、まだまだ月日がかかりそうです。  新型コロナウイルスの感染については歴史上初めての経験であり、4月7日に7都府県に、その後全国に緊急事態が宣言され、5月25日全国的に解除されるまで、国や自治体による自粛要請が徹底されたため、主に飲食業や観光業などにおいて大幅な売り上げ減少となりました。  その後、政府や自治体による様々な援助策や景気を意識した政策が講じられることによりある程度の回復は見られたものの、前年度と比較すると大幅な減少が避けられそうにありません。  このような中、県福祉会の諸行事につきましても3密を避けるため、新型コロナウイルスの感染対策を講じつつ、小規模な開催とせざるを得ませんでした。行事への参加を楽しみに待っていた皆様には大変申し訳なく思っておりますが、ご理解をいただきたいと思います。  さて、令和3年はどのような年になるでしょう。例年なら明るい話ができるのですが、今年はまだ当分の間、新型コロナウイルスの感染状況を気にしながら過ごしていくことになりそうです。ただし、昨年不十分ながら行事をやり遂げた実績から言えば、自らマスク、手洗い、うがいなどに十分気をつけていただきながら、開催にあたっては規模の縮小、ソーシャルディスタンスへの配慮あるいは換気などの対策を取ることにより、行事を中止することなく、ある程度のことはできるとの思いもあります。もちろん絶対大丈夫との保証はありませんが、日常生活におけるリスクも避けられませんので、対策を取った上で開催することにより、感染者が出てしまった場合でも、責任を追及すべきものではないものと考えますがいかがでしょうか。  結びにあたり、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を願いつつ、各市町身体障害者福祉会のますますのご発展と皆様方のご健勝並びにご多幸をお祈りし、新年のごあいさつといたします。 令和3年 元旦                                                  要望活動の紹介 1 静岡県への要望  令和2年11月9日に県庁別館で、本会を含む県内身体障害者8団体(県身障福祉会、静岡県視覚障害者協会、静岡県聴覚障害者協会、静岡県車椅子友の会、静岡県静鈴会、日本オストミー協会静岡県支部、日本心臓ペースメーカー友の会静岡県支部、静岡県中途失聴・難聴者協会)の代表者と藤原静岡県健康福祉部長(八木健康福祉部長代理、増田障害者支援局長、村松障害者政策課長及び石田障害福祉課長が同席)との懇談会が行われました。冒頭、各団体の要望事項をまとめた『令和2年度身体障害者団体要望書』を岩瀬会長から藤原部長に手渡しました。 本会からは次の4点を要望しました。   1 身体障害者に関する情報の取得に対する支援   2 身体障害者団体への財政的助成   3 令和3年度日本喉摘者団体連合会中部日本ブロック訓練指導者研修会開催に対する支援  4 令和3年度日本身体障害者団体連合会関東甲信越静ブロック協議会会議開催に対する支援 県からは後日書面で回答がある予定です。 2 国への要望  令和元年度に日本身体障害者団体連合会から要望し、国から回答があった事項の抜粋です。 【要望】  身体障害者相談員制度は、身体障害者福祉法に規定され、地域においてはピアサポーターとして社会的信望を得、相談活動に取り組んでいる。その一方で、民生児童委員とは対照的に認知度が低いことが大きなネックとなっている。ピアサポーターとしての相談活動の重要性に鑑み、制度の周知とともに、身体障害当事者に相談員を委嘱することを原則とし、活動に必要な経費予算の確保と円滑な相談活動のために障害者手帳交付者名簿の共有を図っていただきたい。     【厚生労働省回答】   1 身体障害者相談員に係る予算確保については、平成10年度に一般財源化されておりますが、従前国で策定していた設置要綱における考え方を踏まえ、一般財源化された後においても、社会的信望があり、かつ、身体に障害のある者の更生援護に熱意と識見を持っている身体障害者等の方々にご活躍をいただいていきたいと考えております。   2 一般財源化に伴い、身体障害者相談員の設置に必要な経費については、地方交付税に計上されているところであり、来年度も継続して事業を実施できるよう、総務省に交付税要求を行ってまいります。   3 なお、身体障害者相談員の相談対応能力の向上や関係機関等との連携を強化することを目的として、都道府県で研修を行うことができることとなっており、平成30年度においては、31都道府県で実施されています。厚生労働省としても引き続き、都道府県の取組を支援してまいりたいと考えております。   4 身体障害者福祉法施行令に規定する身体障害者手帳交付台帳には、身体障害者手帳所持者の氏名、住所、生年月日、個人番号、障害名、障害の級別など手帳所持者の個人情報が記載されているため、慎重に取り扱う必要があり、身体障害者手帳交付台帳の公表や共有は難しいと考えます。 第62回静岡県身体障害者福祉大会  9月4日(金)、県総合社会福祉会館の703会議室を会場に「第62回静岡県身体障害者福祉大会」を開催しました。  今回は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により参加者の人数を制限するなど、規模を大幅に縮小しての開催となりました。  第1部・式典の表彰では、川勝平太静岡県知事の代理として藤原学静岡県健康福祉部長にお越しいただき、知事褒賞受賞者4名が褒状を贈呈していただきました。第2部は、障害者差別解消法における合理的配慮の事例から、障害者差別の現状と課題について研修し、第3部では福祉向上のための決議を行いました。 [県知事] ◎知事褒賞贈呈者(4名) 身体障害者相談員20年以上の在職者 ・下山 隆伸(三島市) ・志村 恵三(藤枝市) 身体障害者の自立更生者 ・水口 和子(熱海市) ・伊藤 梢(御前崎市) [会長] ◎一般団体・個人感謝状贈呈者(2名)  身体障害者の福祉向上に寄与し貢献があった一般団体又は個人で、会長又は市町団体長の推薦した者 ・山口 保美(静岡県視覚障害者情報支援センター) ・佐野 友理枝(静岡県視覚障害者情報支援センター) ◎県、市町その他関係機関感謝状贈呈者(1名)  県、市町その他関係機関において、引き続き5年又は通算して7年以上にわたり身体障害者福祉事業に従事し、功績顕著な者 ・杉山 嘉彦(静岡県静鈴会) ◎特別感謝状贈呈者(1名)前年度に各市町会長を退職し、その功績顕著な者 ・故大石 鉄男(牧之原市) ◎功労表彰状贈呈者(5名)身体障害者相談員として10年以上在職し、功績顕著な者 ・井上 健(伊東市) ・関谷 道子(三島市) ・望月 美香(焼津市) ・山本 都(島田市) ・山田 保夫(磐田市) ◎自立更生表彰状贈呈者(11名)  身体の障害を克服して自立更生し、一般障害者の模範となる者で市町団体長の推薦した者 ・川端 元之(下田市) ・山田 延子(伊東市) ・島貫 大成(熱海市) ・豊田 登美子(三島市) ・戸田 良平(函南町) ・伊東 潤(焼津市) ・松本 正幸(藤枝市) ・塚本 ふで子(島田市) ・川村 研一(吉田町) ・藤原 基時(菊川市) ・渡邊 一雄(磐田市) ◎優良団体表彰状贈呈団体(1団体) 身体障害者福祉団体として、団体活動が特に優良なブロック長が推薦し団体 ・焼津市身体障害者福祉協会  県知事褒賞受賞者 よろこびの声  新型コロナウイルス感染症に対する不安の中、第62回静岡県身体障害者福祉大会が挙行され、晴れやかな式場で知事褒賞をいただき、身に余る感謝の気持ちでいっぱいです。  川勝知事からは身に余るお言葉をいただき、心からお礼申し上げます。また、本会会長からも心のこもったお言葉をいただき、心からお礼申し上げます。  57年前23歳の時、交通事故にて障害者となり福祉会会員となりました。数々の苦難の道を乗り越え生き抜いてきた事とこれまでの努力が報われたものと思い、感慨の気持ちもひとしおです。多くの人達の支援のおかげとひときわ強く感じております。  今後とも、この表彰を励みとして、皆さんとともに頑張って力強く一層邁進して生きて行く事をお誓い申し上げます。  一日も早く新型コロナウイルス感染症がおさまる事を願います。この度は、誠にありがとうございました。  受賞者代表  御前崎市身体障害者福祉会 伊藤 梢 女性部活動報告 マイカーで「サファリ」を体験          東部ブロック女性部  県福祉会の「女性部活動事業助成金」制度を利用し、新型コロナウィルス感染症が心配される中、どのような事業が開催できるか検討しました。8月の時点では、どの市・町でも公的施設では、多人数での会議、講演の開催は許可されず、どうしたものかと思案の結果、ありました!コロナ対策に対応できて楽しめる事業、地元裾野市にある「富士サファリパーク」では、自家用車で入園(入園料は払います)し、そのままサファリ体験出来る「マイカーサファリ」。入園料を支払っていれば料金はかかりません!「マイカーサファリ」のコースには、熊ゾーンをはじめ、ライオン、象、キリン、ピューマ、バイソンなどなど。みなさんは、どうせ遠くから見るだけで、たいした事はないと、お思いでしょうが、とんでもない。熊ゾーンの熊は皆、寝ていましたが、ライオンゾーンでは、なんと!前方からライオンがノッシノッシと歩いてきました!どうしてよいか解らず、車を停止させると、ライオンは助手席のすぐ横を悠然と歩き去って行きました。助手席側に乗っていた人は大興奮!キリンゾーンでも目の前をキリンが横断したり・・・。お昼は園内のサファリレストランでお弁当を食べ、午後はふれあいゾーンを自由散策、38名の参加者は楽しい一日を過ごしました。 ブロックだより 東部ブロック   熱海市身体障害者福祉会 1日レクリエーションに行って来ました!  新型コロナウイルス感染症の状況をうかがいながら、いつ実施しようかと役員会にも諮り、案内をしたのは10月のはじめ、参加にあたっては、「自分の体調に充分留意して申し込みください」と付け加え10月19日の役員会で集計したところ27名が申し込み、バス会社からは大型(45人)でも25人から多くても30人というコロナ対策に丁度良い人数となりました。  実施日は、11月4日水曜日、参加者には1週間前から健康チェック表をつけてもらい、目的地は、掛川花鳥園&うなぎパイファクトリー、県外は避けました。花鳥園では、なんといっても動かない鳥「ハシビロコウ」、残念ながら動いていました。先に行った人は寝床まで歩いていたとのこと、私たちが行った時は寝床に「動かず」寝ておりました。お昼は、途中袋井でいただき、うなぎパイファクトリーへ。実は水曜日は定休日だったのですが、私たちのために開場してくださいました。そして、このバス旅行、GO TO キャンペーンの対象で「地域クーポン券」が1人あたり2,000円いただけ、夫婦では4,000円、みんなお土産を沢山買って帰ってきました。しかしながら、まだコロナウイルスは油断できません。手消毒、手洗い、うがい、気をつけて生活しましょう。 西部ブロック          菊川市身体障害者福祉会 コロナ禍における人とのつながり  今年度は当初計画していた市の行事やスポーツ大会が新型コロナウイルス感染症の影響でほとんどが中止を余儀なくされました。5月のフライングディスク大会、秋の研修旅行、ふれあい広場などです。それでも秋のスポーツ大会は、当会だけではなく他の福祉団体との貴重な交流の場であり、ふれあい広場の中止もあり是非とも実施したいと要望が多く、新春の大会に延期しました。世の中の情勢から室内での生活や人との交流を制限される中、久しぶりの仲間と顔を合わせ共にスポーツの汗をかく事が、かつて当たり前であったのが、今では非常に貴重な共有の時間に思えてなりません。規模を縮小して新型コロナウイルス感染症の対策を万全に行うよう、大会に向けて準備中です。昨年のような会員同士や子供たちのこぼれる笑顔が待ち遠しいです。  また、その他には当会主催の防災訓練と地域ふれあい奉仕活動をこの秋に予定しています。今までの地震対策防災訓練のみならず、最近の風水害による防災訓練の重要性も指摘されるなかで今回は市のハザードマップを使った講義を取り入れ、地域住民と障がい者との避難誘導等のつながりについて計画しています。ふれあい奉仕活動は会員有志による日頃利用している市の福祉会館「プラザけやき」内の草取り等の清掃奉仕活動です。社協や市の福祉行政機関との信頼構築や交流の結びつきになっています。  以上が今年度のこれからの主な行事予定ですが、この記事が掲載される頃には、コロナ禍の下でも活動が実施され例年以上に計画達成の充実感と会員みなさんの健康増進が図られ、人と人との結びつきが強まりますよう願っています。 第46回静岡県障害者文化作品展 【静岡県障害者芸術祭参加事業】  第46回静岡県障害者文化作品展が 11月12日から17日までの6日間、シズウェル1階展示ギャラリーで開かれました。  新型コロナウィルスの感染拡大で、文化芸術活動も影響を受け、市町福祉会の会員の出品数は昨年の138点から約2割減の112点でした。しかし一方で、がんばって制作した作品がコロナ禍で発表の場を失った特別支援学校のみなさんから、多数の出品がありました。  総数では146点に上り、来場者の心を引きつける絵画・書道・写真・彫刻・工芸・手芸・文芸書画の力作が会場にあふれました。  8人の審査員による審査・協議の結果、最優秀賞5点、優秀賞7点、特別賞4点、努力賞7点が決定しました。  最優秀賞の受賞者は下記のとおりです。 絵画部門 題名「富士宮市浅間神社と神田川」作者 大川 洋司 市町名 長泉町 障害区分 聴覚 書道部門 題名「九成宮醴泉銘」 作者 鈴木 美祥 市町名 焼津市 障害区分 心臓機能 写真部門 題名「太陽のせいくらべ」 作者 石川 博彬 市町名 袋井市 障害区分 聴覚 工芸部門 題名「花瓶」作者 池中 義一 市町名 菊川市 障害区分 両聴覚 手芸部門 題名「テーブルクロス」 作者 佐藤たき子 市町名 三島市 障害区分 下肢  その他の入賞者は当会HPをご覧ください。HPでは 馬場審査員による講評も掲載していますので併せてご覧ください。  また、今回多くの作品を出展してくださいました特別支援学校の皆さんの上記受賞作以外の作品には奨励賞を贈りました。 第22回静岡県障害者芸術祭作品展に展示  昨年度第45回静岡県障害者文化作品展において、最優秀賞受賞作6点が、第22回静岡県障害者芸術祭作品展に展示されました。  絵画・盛永恵美子さん  書道・小野田丑三さん  写真・鈴木英行さん  彫刻・鈴木美祥さん  工芸・大坂啓子さん  手芸・朱雀文子さん 展示会場  ・富士市民文化会館 12月4日〜12月6日 ・クリエート浜松  12月11日〜12月13日 ・静岡市民ギャラリー 1月15日〜17日 第15回 静岡県身体障害者フライングディスク大会 日時 令和2年11月28日(土)9:15〜11:15 場所 静岡市中央体育館 アリーナ 主催 静岡県身体障害者福祉会 後援 静岡県、静岡県障害者スポーツ協会 協力 しずおか障がい者フライングディスク協会 静岡福祉大学 静岡女子高等学校 参加者 東部・中部・西部の各ブロックにおいて選抜された14チーム(1チーム5名) 合計70人  今回は、競技サイトの間隔を充分に離してソーシャルディスタンスを確保したり、これまでは10投×3回の総得点で勝敗を決めていたのを10投×2回にして競技時間を短縮するなど、新型コロナウイルス感染症対策として様々な工夫をして大会を開催しました。また、感染症対策に必要不可欠なディスクの消毒などは、学生ボランティアのみなさんにチカラを貸していただきました。ご協力、ありがとうございました!  結果は、団体戦は掛川市が優勝し、三連覇の偉業を成し遂げました。  個人戦は、20投パーフェクトを出した6名が7mのサドンデスを行い、以下のとおり入賞者を決定しました。  詳細は、ホームページ(http://www.e-switch.jp/shizuoka-shinsyo/)にも掲載していますので、そちらもご覧ください。 【団体戦】結果                                   優勝 掛川市チーム 1回目47 2回目44 合計91 準優勝 三島市A  1回目45 2回目44 合計89 第3位 菊川市   1回目41 2回目47 合計88 【個人戦】結果 第1位 熱海市 岩瀬 輝美 第2位 吉田町 長谷川 光男 第3位 菊川市 山田 正臣 ◎これからの主な行事・会議予定 第38回静岡県身体障害者自動車安全運転教室 令和3年2月4日(木)豊田福祉センター(磐田市) 第17回静岡県身体障害者ボウリング大会 令和3年2月6日(土)狐ヶ崎ヤングランドボウル(静岡市) 第13回静岡県身体障害者グラウンド・ゴルフ大会 令和3年2月27日(土)予備日 2月28日(日)三保真崎グラウンドゴルフ場(静岡市清水区) 第2回理事会 令和3年3月19日(金)県総合社会福祉会館(静岡市) 正副会長会 令和3年1月20日(水)令和3年3月3日(水)県総合社会福祉会館(静岡市)