保育所以外の保育士


愛を必要としている子どもたちと生活をともにしながら愛情を注ぐ。

仕事の内容
児童福祉法に基づく14施設のうち、保育所以外の施設が対象です。児童養護施設、知的障害児施設、肢体不自由児施設などがあり、そのなかでも知的障害児通園施設だけ、子どもたちが親元から通う通所施設で、その他はほとんど入所施設です。保育士も子どもたち同様、そこで一緒に生活することになります。そのため保育士の仕事は、生活全般の介護・援助・指導が中心となります。基本的生活習慣、人間関係、社会生活を学ぶことなども毎日の生活のなかに織り込まれ、家族・学校・地域との連携も重要です。

ある1日をふりかえって
子どもとともに生活している保育士にとって起床がその日の仕事の始まり。目覚めてから、着替え、洗面、朝食、登園・登校と、子どもたち一人ひとりの必要にあわせてサポートしていきます。
施設によっては食事、掃除、洗濯などを分担する場合もありますが、専任の職員がいる施設もあります。1日1回は職員同士の連絡会があり、子どもの状況を把握していきます。昼間在園児がいる施設は、昼食・遊び・昼寝などの世話をします。午後は、帰園した児童との連絡、勉強、話し相手、そして夕食となります。食後の団らん、入浴、就寝まで、児童との生活のすべてが仕事となります。

ここが魅力
子どもがうれしいときに一緒に喜ぶ、悲しいときには一緒に泣く。そばにいて一緒に喜怒哀楽をともにする、その当たり前のことが子どもの成長には必要なのです。健やかに育っていくためには、愛されて育つことがどの子どもにも必要なこと。この仕事は、そうした条件の欠けた子どもたちを愛情で満たしてあげるという、非常に大切な仕事です。抱かれるべき時に抱かれなかった子は、大きくなって情緒不安定になるといわれています。心の底から叫ぶ子どもたちの声を聞きとり、ともに喜び、はげまし、やがて意思が通じあい、必要とされる保育士という職業。人間として最高の喜びに満ちた仕事です。

保育士になるには
日々成長していく子どもとの生活は、活気と喜びに満ちあふれています。自分もともに向上できるという前向きな考えの持ち主で、子どもが好きで、その成長をともに喜べる方なら大丈夫です。また、成長途中の子どもを相手にするわけですから、体力と根気は必要です。厚生労働大臣の指定する保育士を養成する学校、短大等の保育科を卒業するか、保育士試験に合格することで、保育士資格が取得できます。


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出典 「Volunteer・ガイダンス(手引き)」
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