児童施設の指導員


ときには親であり、兄であり、姉であり、先生である。
自分の今までの経験が、子どもたちの手本。

仕事の内容
心豊かに成長した子どもたちは、やがて社会に巣立っていきます。施設での生活において、子どもたちにとっての親であり、兄・姉であり、先生である存在が児童施設の指導員です。これまで「生活指導」という言葉で説明されてきましたが、児童の経済面も含めた生活や教育、発達のためのより豊かな環境づくりの指導、援助が指導員の仕事です。

ある1日をふりかえって
子ども一人ひとりが、年齢にあった、能力にあった生活リズムで日々を送れるよう、保育士同様、生活全般にわたる指導をしていきます。起床・洗面に始まり、食事、衣服の寒暖調整、部屋の活用、小遣いの使い方などの指導をします。また、趣味・特技を生かしての文化やスポーツ活動、キャンプ・スキー・海水浴・映画などの施設行事を通した活動など、集団指導や個々にあった個別学習もしています。さらに、児童相談所と連携を取りながら、子どもの親にも養育に参加してもらったり、地域や社会に対して理解を深める働きかけもしています。

ここが魅力
障害をもっている児童も、家庭に事情がある児童も皆、未来をになう子どもたちです。その子どもたちを養護する反面、彼らから学ぶことは多く、また、子どもたちが施設を卒業しても、指導員であることにかわりはありません。子どもの将来にわたって関わることのできる仕事は、他にはそうありません。子どもたちからは「楽しく遊ぶことが仕事なんだね。」と、そしてまわりからは「いつまでも若いわね。」とうらやましがられる、そんな職業です。

指導員になるには
児童指導員になるための資格取得者は、現在、ほとんどが大学で社会・教育・心理・社会福祉・経済を専攻していた卒業者です。また、最近登場した社会福祉士の資格も施設養護に携わる者として重要になってきます。資格だけでなく社会での就労経験や趣味の多さなど、その人の人間的魅力も大いに生かせる仕事です。


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出典 「Volunteer・ガイダンス(手引き)」
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