調理員


食べる人の年齢や状態にあった調理法を工夫し、スプーンや食器の形や大きさにまでもこだわる。

仕事の内容
調理員は、ほとんどの社会福祉施設が生活施設のために、どこでも必要とされています。仕事内容は、栄養士の考えた献立をもとに調理をすることですが、施設の内容にあわせて、利用者のニーズにあわせて調理をしますので、作る料理もさまざまです。
施設の受け入れ年齢により、調理員の仕事内容もかわってきます。例えば、0歳児保育実施の園では、調乳と育児の発達段階にそった離乳食づくりを。また、1歳児から5歳児保育実施の園では、1〜2歳児用の乳児食と、3〜5歳児用の幼児食を同じ献立の中で調理します。栄養士との意見交換や献立づくりの提案などもしながら、施設の生活の中での一番楽しみな時間を演出していきます。

ある1日をふりかえって
調理員とは、栄養士がたててくれた献立にそって、材料を注文し、そして、調理することですが、宿泊施設などで、毎日3食分を作るというのは、簡単なことではありません。また、老人ホームの調理において、お年寄りの方は、体の変調がすぐに出るので、調理室内の温度管理から、出来上がった料理の品質管理まで、細かいところにまで、気を配ります。一人ひとりとのコミュニケーションをとることによって、同じ献立でも、切り方、調理の仕方など手の加え方を工夫したり、旬のものを出したりと入所者等がうれしそうに食べる美味しい食事を心がけています。

ここが魅力
細かい配慮が実って、赤ちゃんやこども、障害児や高齢者が、健やかで喜びにあふれた一日を過ごす。ただ調理するだけでなく、食事を楽しんでもらえるように、一人ひとりにあわせて、食べやすい工夫もします。授乳期の赤ちゃんには、ちょうどよい温かさになるようにしたり、飲み込みが大変な人には、とろみをつけてあげたりとそれぞれの食事状態を考えています。また、食器やスプーンの大きさ・形にも食べやすさをもとめ、他の職員と一緒に考えながら改良していきます。そのはか、最近多いアレルギー児童のためのアレルギー除去食にも取り組んでいます。そうした毎日のちょっとした心配りで、施設の生活を少しでも楽しいものにしてあげられるのが調理員の魅力です。

調理員になるには
栄養士や調理師の資格はとくに要求されません。その分、料理が大好きなこと、子どもの保育に興味があること、そして子どもの成長を喜べる人に調理員をのぞみます。


Copyright(C) 1995,1996 静岡県ボランティア協会
出典 「Volunteer・ガイダンス(手引き)」
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