年末年始の思い出(2006年12月30日)



皆様こんばんは。
 静岡の西川です。今年も残すところあと一日となりました。
 今年は暖冬とか、安心していましたが。
 歳の瀬を迎えて、いよいよ冬将軍がやって来ました。
 これでやっと年末らしい雰囲気になってきました。
 ところで、皆様は若い頃には年末年始をどのように過ごしましたか。
 わたしは、登山が趣味だったので毎年のように年末年始は冬山で過ごしました。
 仕事が終えて、最終の夜行列車に飛び乗って南アルプスや、中央アルプス、八ヶ岳方面によく出かけました。
 今では、食料や、装備など軽量化されたのですが、
その頃は未だ装備も軽量化されていないので、冬山登山の前に、11月のうちに本格的な雪がこない前に、予め予定したベースキャンプ付近に荷揚げをしておきました。
このことをデボと言うのですが。
 荷揚げの中には、テントやザイルそれに燃料用のガソリンや調味料などの他にウイスキーやお酒も荷揚げしておきました。
 年末年始の冬山に出かけた時、この、荷揚げをしておいた荷物を雪の中からかき出してベースキャンプを設営するのです。
テントの周りには風除けのための雪のブロックを積み上げたり、雪かきをしたり、
風が強く吹雪になるとこれが仲々の重労働でした。
 楽しいのは、テントの中での夕食です。
 大晦日はとしこしそば、元旦は鳥ぞうに、そしてスすき焼きや豚汁などなど…残った汁にはアルファ米をぶちこんでぞうすいにしました。
荷揚げをしておいたウイスキーはアルコール分が高いので凍らずにドロットしています、
これに雪を入れて雪割して飲むと実に美味い。
 お酒は水分が多いので、容器の中で凍ってしまいアルコール分だけが凍らずに残っていて、
これを飲むと高所だけにすぐに酔っ払ってベロベロになってしまう。
 当然、頂上アタック前の晩は自重して早めに寝袋に入りますが、でも緊張して仲々寝られません。
そんな時には天との外に用たしに出かけると、
氷ついたような月あかりの下で雪山が幾重にも重なって美しく青白く輝いていたのをおぼえています。
 無事に頂上に上り終えたその晩は、達成感と、緊張感からかいほうされて夜遅くまで、テントの中でみんなで鍋を囲みながら歌を歌ったり、どんちゃん騒ぎをしていたのを憶えて居ます。
 冬山では、天候が崩れやすく、冬将軍に痛めつけられたこともよくありました。
そんな時は命からがら逃げ帰ってきました。
 冬山登山を終えて、麓の温泉で雪見酒としゃれこんだこともありました。
 今では年末年始、お酒を飲みながらコタツに入ってぬくぬくとしています。
 そして、今年の年末年始も大勢の登山者が冬山で越年登山を楽しんでいると思うとなにかあの頃が懐かしく思い出されます。
 いよいよ明日は大晦日です、
 今年一年お世話になりました。
 皆様にとりまして、来年も良い年でありますよう祈ります。
 では、来年も宜しくお願い致します。
 12月30日
西川


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