セカンドオピニオンのすすめ
静岡県立こども病院血液腫瘍科 三間屋純一
治療方針については医療者側は疾患の重みと治療効果と副作用のバランスを考え患者の視点にたち提示するのが良い。最終的には患者家族が十分に納得して行うのが理想的と言えるが、なかなか決断できない場合も多い。その場合には患者側は自分自身の事であるので勇気をもって主治医に他の医療機関の専門医を紹介してもらうこと、すなわちセカンドオピニオン(第二の意見)を求めることも良い。

よく主治医に連絡なく他の医療機関へ直接行く患者家族もいるが、セカンドオピニオンを急に求められた医師も、患者の詳細な治療経過や検査データがないと適切なコメントができないので、あまりお勧めできるやり方とはいえない。

確かに今の日本の医療現場では患者家族が医師に対し何でも言える状況とはいえないが、医療現場を変えていくことができるのは、患者家族である場合もある。筆者の考え方としては基本的にはたとえ嫌がられても、疑問に思ったことは何でも質問する姿勢と努力が必要であり、このことが患者自身を守り、結果的に主治医との信頼関係を構築することになると信じている。
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