デジタル化に向けて(その2)Q&A (98年7月)

Q:貴方  D:増本

Q:いよいよプレクストークが発売されましたね。

D:今回は限定販売でしたが、秋頃には量産体制に入るようです。

Q:購入された方の感想はどうですか。

D:すごく喜んでいます。フィールドテスト(世界32ケ国の視覚障害者を対象に、 約6ケ月間にわたり実施した国際評価テスト)の結果を製品に取り入れたため、 一段と良い機器になりました。キーの形も工夫の跡が見受けられるし、CDの挿 入口も側面から前面に変わり、狭い机の上でも使えるようになっています。全体 の大きさもフィールドテスト器より小型(約2/3のA4サイズ)になりました。  また、音声ガイドでかなり細かなところまで教えてくれるようにもなっていま す。例えば、バッテリーが無くなったとか、挿入したCDが図書なのか、音楽C Dなのか、とか。

Q:プレイヤーは発売されましたが、利用できるCDが少ないのではないですか?

D:非常に少ないです。現在貸し出しを開始しているのは、京都市のロバの会と名 古屋盲人情報文化センターぐらいです。

Q:EVN静岡関係はどうなっていますか。

D:EVN静岡関係では、すでに20タイトル以上のCD図書が完成しています。

 完成図書目録のトップで紹介されていますのでご覧ください。

 貸出を始めたのは2館だけですが、他の館でも製作を始めており、貸出について も検討を進めていますから、近い中にいい知らせがあるものと期待しましょう。

Q:録音物なのでテープと同じと思えば問題はないと思いますが。

D:貸出すとなれば新規に郵送袋を用意しなければならないし(一般的なテープ郵 送袋では幅が足りない)、また、利用者から製作希望が入った場合に対応ができ ないといった問題等があるようです。

Q:まずは取次ぎサービスからスタートすれば良いと思いますが。

D:その通りです。是非、本会所属グループの関係する図書館では早急に、このサ ービスに着手してほしいと思います。

Q:郵送上の問題はありませんか。

D:郵便法上は問題ありませんが、CDを納めてあるケース(キャディと呼ばれる もの)が、カセットテープケースより薄く、また、表面積もカセットケースより 広いため、郵送中に壊れる可能性があります。そこで内部にクッションなどを入 れるといった工夫が必要になってきます。

Q:点字図書館の取り組みはどうですか。

D:日本点字図書館では、8月より作業に着手するようで、来春には貸し出しも始 まります。この他、埼玉点字図書館、日本ライトハウスなども作業に入っている ようです。

Q:大きなところは小回りがききませんので、こうした変化に対応するにはなかな か大変でしょうね。

D:そのようです。ですから、地方の点字図書館やボランティアグループが、まず 率先して取り組むことだと思います。

Q:そうした意味では本会の取り組みは素晴らしいですね。

D:今後しばらくは、カセットテープとCDといった二つのスタイルで貸し出しが 行われることになります。したがって、図書館としては、人的あるいは、資金的 な問題が大きくのしかかってくることになります。

Q:でも取り組む姿勢があれば、なんとかなるような気がしますがね。ところで、 今年度の総会でデジタル図書講習会の話が出ていましたが。

D:昨年、静岡中央福祉センターを会場にして、CD図書の1日講習会を開催しま した。この時は、とにかく初めてのことでしたので、CD図書って何だろう。と にかく出掛けて見ようかといった雰囲気でした。もちろん、これ以後、本会での 本格的な取り組みが始まりましたので、大きな意義がありました。しかし、実際 の作業については、ほとんど分からないままに終ってしまったというのが正直な ところです。そこで、今年度はミニ講習会を積極的に進めていきたいと考えてい ます。

Q:具体的には?

D:開催スタイルは二つです。一つは、日本リハビリテーション協会委託事業とし て、プレクスター社が行うものです(研修部事業計画参照)。もう一つは、本会 のメンバーが講師となる講習会です。後者については、日時、場所等、申し込ま れたグループと講師が相談して決めていくことになります。

  是非、各グループはいずれかの方法で、講習会の開催を検討していただきたい と思います。経費等は関連記事をご覧下さい。

Q:最後に、ロバの会と名古屋盲情センターの情報で、読者に参考になるものが  ありましたら教えて下さい。

D:まず、名古屋盲人情報文化センターですが、すでに「暮らしの手帳」や「医道 の日本」など4種類の雑誌や、料理、旅行など様々なものが作られています。

 そして、今後も毎月15タイトル程度を製作して行くようです。

  完成図書については、毎月発行する「センターだより」によって利用者に知ら せていくとのことです。電話番号は052−659−1475です。

Q:ロバの会はどうですか。

D:京都朗読奉仕会ロバの会では、年5回発行の「高島屋通販カタログ」や、育児

 書、パソコン参考書、プロ野球選手リストなどを既にCD化しており、今後も新 刊書を中心に、積極的に製作を行っていくようです。こちらも、「ロバさんのプ レクストーク」という情報テープで完成情報を提供していくそうです。

  こちらの電話番号は075−791−7037です。

Q:今日はどうも有難うございました。


トップページへ | 前ページへ | 次ページへ | Dさんの索引へ_

_