CATSのボスの遠聞近触 18 「声かけとサポートに感激」



前回は、見えないつらさについて書きましたが
 今回は駅での感激した体験を紹介します。
 その日、電車降りるとホームは階段に向かう子供たちでいっぱいでした。
私は列の切れるのを待って跨線橋を上り下りし改札口を出ました。
改札前は既に先に降りた子供たちであふれていました。
会議開始の時刻が迫っていた私は、点字ブロックを探すためその中を進んで行きました。
すると引率職員らしき女性が「みんな黄色い線を踏まないでね」と子供たちに呼びかけました。
おっと、それは指導者たる先生の発する言葉としては不適切ではないかと、つい先ほど経験した若者の対応と比較してしまいました。
それは30分前。乗車駅前に敷設されている点字ブロック上を私が杖を振りながら歩いていた時のことです。
私の耳に少し離れたところから「○○さん、邪魔になるよ」と言う高校生ぐらいの女の子の声が聞こえてきました。
何か荷物でも動かしているのかと思い、特に気にもせず更に足を進めました。
すると楽しそうに会話している数人の女性の声が聞こえてきました。
その時「○○、邪魔になるよ」と先ほどより少し大きめの声で呼びかける女の子の声が再度聞こえました。
そうか私が歩いて来るのが見えたので、点字ブロック上で話でいる友人が邪魔になるため、それを伝えたんだと分かりました。
その配慮にうれしくなった私は「Thank you.wonderful!!」と言いながらそこを通顆したのです。
この2つの呼びかけどう思いますか。
何が良くて、何が悪いのでしょうか?
 ではもう一つ、地元袋井駅での、こんな体験は初めてと言う大感激の経験を記しましょう。
 この日、講演を終わり袋井駅に降りた渡しは、使用した資料や機材を詰め込んだキャリーバッグを転がしながら上り階段に向いました。
この駅はまだバリアフリー化されていないため、重い荷物でも手で持ち上げながら階段を上り下りしなければなりません。
階段下に来た私はキャリーバッグの持ち手をたたみ、階段を上ろうとしました。
その直後、すぐ横から男性が「持ってあげますよと声を掛けてくれました。
相手が女性だったり年輩者だったりすると「大丈夫です。すごく重いから」などと言って断ることが多いのですが、
この時は若い男性だったため「有難うございます。助かります」とすぐお願いしてしまいました。
階段を上りきったところで「有難うございました」とお礼を言うと「下りもあるのでその下まで持って行きます」とうれしい返事。
それではと申し出に甘え、下り階段下まで運んでいただきました。
階段を降りきった私は「大変助かりました」とお礼を言ってバッグを受け取りました。
丁度その時、ホームの方から「下り列車入線のアナウンスが聞こえてきました。
するとその男性は私にバックを渡すと、そのまま踵を返し今来た階段を駆け上がって行きました。
 もうお分かりかと思いますが、この青年はホームで電車の来るのを待っていたにもかかわらず、逆戻りして私の荷物を運んでくれたのです。
同じ方向へ行く方から荷物運びを申し出ていただくことは時々ありますが、逆戻りになる方からの申し出は初めてでした。
(私が気づいていないだけかも知れませんが)
 叶わぬこととは言え、是非もう一度この男性にお会いしてしっかりお礼を言いたいものだと思っています。
 では皆さん良い新年をお迎え下さい。

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