CATSのボスの遠聞近触 20 「スマートフォンへの期待」



スマートフォンへの期待
 前回はIPS細胞の研究がもたらす今後への期待を書きましたが、視覚再生医療が一般化するまでにはもう少し待たなければなりません。
 それまではIt機器やソフトなどをフル活用し、視覚障害の不便さを少しでも軽減できるよう努力していかなければなりません。
 通産省は2000年代に入り分野毎の高齢者・障害者配慮設計指針のJISを制定してきており、各企業は見えない、見えにくい人の不便さを軽減するための商品開発にも力を入れてきています。
皆さんの家庭には点字表示が付いた機器や音声ガイド着きの機器はいくつぐらいあるでしょうか。
多分1つやふたつはきっとあることと思います。
 私の部屋には音声ガイドつきのテレビ、ビデオデッキ、ラジオ、レコーダーなどなど、また点字表示の付いた(自分で貼付したものも含め)はストーブや各種リモコンCDなど数多くのものがあります。
 また外出時にはポケットや肩、バックに携帯電話、音声GPS装置、音声コンパス、音声アナウンスアクセス装置、点字ディスプレイ、録音装置等々、様々な視覚支援装置を持って移動します。
もちろん片手は白杖を持たなければなりませんし、この他にパソコンや関連機器、また資料などなどを入れたキャリングバッグを転がしながら移動します。
これはけっして楽なことではありません。
 こうした大変さを少し軽減できそうなものがスマートフォンです。
 スマートフォンはいろいろなアプリケーション(プログラム)をインストール(取り込む)ことで、いろいろな機能を付加することができます。
 私が今年最も関心を持っているのがスマートフォンの外出行動時の環境把握とナビゲート機能の更なる研究です。
 現在開発中のものや、すでに提供されているものを少し紹介すると、障害物検知アプリや、その障害物が何であるかを通知し回避させるアプリ、また現在地点や周辺情報、目的地へのナビゲートアプリ、バーコード読み取りによる商品情報提供アプリなど、私のように単独歩行している者にとっては極めて有効なツールです。
 今後ユビキタスシステムとも連動することでバスの行き先や、ホームの乗車位置また乗車番号、指定席位置などなど、多くの情報が入手可能となっていくことでしょう。
 日々進歩するITの力を借りながら、そして危険回避がより確実に行えるようなプログラムが1日も早く実用化することを願って、これからも街ブラを楽しんでいきます。
 不安要素が多い世の中ですが、人を信じ、人を愛し、年をとっても強い好奇心と夢を追っかけることを忘れずに生きていきます


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