静岡市北、季節だより
119(2017年3月)
江戸時代にタイムスリップ/今よみがえる駿府城の大天守台の発掘現場を見て。(2017年 3月17日)
CATSの皆さんこんにちは。
静岡の西川です。
早いもので寒い寒いと思っていたらもう春の彼岸をむかえました。
家の周りでは、うぐいすをはじめ野鳥の鳴声が日増しに賑やかになってきました 。
こうなると桜の開花が気になりますが、皆さんの回りではいかがでしょうか。
では、ちょっと長文になりますがお読み下さい。
さて、今、静岡市では駿府城の天守台の発掘調査がすすめられています。
自分は発掘現場にとても興味をもっていましたので丁度、昨年の暮れのこと駿府城公園でフォークソングのライブが開かれましたのでその帰りに立寄って見学をしてき
ました。
発掘の様子は予めラジオやテレビでも見ていたのでその想像はついていたものの実際に現場に立って見たときの、その圧倒的なその迫力とスケールにはおどろかされま
した。
そこは皆さんもよくご存知だと思いますが、丁度昔駿府会館が建てられていたあたりでした。
こんな巨大な堀がその下に眠っていたなんて思ったこともありませんでした。
今、発掘されている天守台の石垣は、高さ6メートル、東西約70メートルと聞きました。
実際には更にその堀の上に約20mの石垣が組まれていてその上に5層7階の大天守閣がそびえていたというのです。
駿河湾の魚たちも、その巨大な天守閣を見てこわくて沿岸に近づけなかったというエピソードもあるほどです。
話を聞きながら想像しただけでわくわくしてきました。
駿府城の天守閣は江戸時代の初めに2度の火災で焼失してしまいましたがその後再建されることはありませんでした。
戦後その、駿府城の天守閣を再現しようと話題になりましたが、復元する元となる図面が発見されなかったので再建はできないということになりました。
そこで今度は、徳川家康歿後400年にちなんで駿府城の大天守閣台の発掘調査が行なわれたというのです。
駿府城の大天守台は、江戸城の天守閣をもしのぐ全国の中でも最代級とも伝えられています。
発掘調査はまだまだ続けられます。
ボランティアのスンプウェーブのかたが丁寧に説明してくれますので、静岡にきたときには是非、この発掘現場を体験下さい。
堀の中から掘り起こされた文化財や、巨大な石垣にも触れることができます。
その大きな石には当時の大名の刻印がきざまれています。
私達視覚障害者でもその迫力は十分につたわってくると思います。
さて、最後にそもそもなぜ駿府城の中堀や天守台などは取り壊されてしまったのでしょうか。
それは徳川幕府が滅ぼされた後、明治時代に代わったとき、廃藩置県のもとで全国での多くの幕府の建物や文化財が壊されてしまいました。
その時、 駿府城の建物や天守台も壊されてしまい、内堀も埋められてしまったのです。
そこに静岡34歩兵連隊の連兵場が作られたのです。
多くの県民はここで訓練を終えた後、日清、ニチロ戦争や、太平洋戦争へと出兵して行ったのです。
太平洋戦争のときには、私の叔父さん達もここで訓練を終えた後、中国えと出兵して行きましたが戦死してしまいました。
戦後、更地になっていた連兵場(えんぺいじょう)は駿府公園と名前を変えて市民の公園として親しまれてきました。
戦後私の覚えていた駿府公園は、移動動物園がきたり、サーカスもやってきました 中堀にはきれいな水が溢れていてタナゴや水生エビが住んでいました。
そのタナゴを糠ビンを沈めて採って遊びました。
また、中堀には貸しボートがあって、そのボートをこいで堀を一周したことを今でも覚えています。
公園のなかには、児童会館を初め、駿府会館、安らぎの塔、駿府球場などが建てられました。
それぞれに思い出が残っていますが、今では児童会館を初めみんな取り壊されてしまいました。
数年前に公園の名前を文化財としての駿府城の知名度を広めるということで、駿府公園から、駿府城公園と名前を改めました。
ただ、公園の名前に城が付け加えられたことだけですがなにか違和感をかんじました。
小学校が終えてからいつも友達といっしょに児童会館に行っていろいろな体験をしました。
ニールセダカやパットブーンもやってきた駿府会館。
5月一日のメーデーが終えたあと、崩れたままの石垣に、松風そよいだお堀端で、みんなで弁当をひろげました。
駿府球場では草野球をして楽しみました。
思い出がいっぱいの駿府公園。
今週の日曜日はタンデム自転車の体験会です。
変って行く駿府公園のこと、みなさんもこんなことを思いながら走っていただいたらと思いました。
皆さんも、駿府公園の思い出がありましたらお聞かせ下さい。
誤字脱字がありましたら容赦下さい。
インターネットで、駿府城天守台と検索していただけたらいろいろな情報が獲られます。
平成29年3月17日 西川
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